◇新大陸通信・05号◇


 アルフレイム大陸の魔動列車関係の二次創作を(多いので単独で)まとめました。


◇アルフレイムの車窓から

 
 アルフレイム大陸では、ドーデン地方を中心にした鉄道網があります。市内の路面列車や、キングスフォールには地下鉄もあったり。

 
キングスフォール/グランドターミナル→ヒスダリア

機関車
一等車
食堂車
二等車
三等車
三等車
※二等車と三等車の間は通路をつなげていません(軽業は目標値9、幅跳びは目標値11)。

「トレイン・トラベラーズ!」1巻で蛮族に襲われた列車です。キングスフォール〜ヒスダリアを5時間で結んでいます。巻頭の地図では徒歩5日くらいの距離ですので、1日40km移動として、平均時速40km、最高で時速60kmくらいでしょうか。

 
〈鋼の水牛号〉

機関車
風呂車
二等寝台車改(冒険者用)
二等寝台車改(スタッフ用)
一等寝台車改(幹部用)
食堂車
貨物車
騎獣車

「トレイン・トラベラーズ!」の冒険者ギルド列車です。

 
 なんて公式列車もあります。その表現なんだか。
 以下、そうして思い付いた列車を並べます。

※表記の注意
 魔動機関とマナチャージクリスタルを積んでいるのは、「機関車」「動力車」、あるいはその他の特殊な車両です。
 「機関車」に客席や荷物スペースはなく、「動力車」にはあります。
 「貨物車」は有蓋・無蓋を表記上区別していません。荷物車として使う場合は有蓋車を使います。

※その他イメージの注意
 動力関係以外の技術の発達レベルは、20世紀初期レベルを想定しています。雰囲気はヨーロッパの列車に合わせました。


☆一般列車

 ドーデン横断鉄道の幹線や支線、地方間を結ぶ路線など、長距離用の鉄道です。沿線の政府や民間などが出資した複数の会社で運営されていますが、車両の規格は大陸全土で統一されています(公式設定が来るまでは、ヨーロッパ大陸部レベルの大きさで想定しています。車両の大きさはJRの在来線よりやや大きいくらいです)。
 客車には一等車・二等車・三等車があります。客室は一等車と二等車はコンパートメント式、三等車は開放式が主流です。一等車は貴族や富裕層、高レベル冒険者が快適さとプライバシーを求めて利用して、一般の旅客は二等車をおもに使います。三等車はクッションのない椅子など明白に劣る設備のため、行商人、季節労働者、駆け出し冒険者のような、移動が必要だが財布の中身の乏しい層に偏りがちです。運賃が安く抑えられていて儲けが出ない三等車を連結するのを嫌がる鉄道会社も多いですが、キングスレイ政府をはじめとするドーデン地方の諸国は、社会の活性化のために一定割合以上の三等車の運用を義務付けています(そして三等車は遅い列車に回されがちです)。
  三等車は財布に気をつけろ。一等車は命に気をつけろ。
  ――ドーデン地方の格言――
 人族の領域内では夜間も運転しますが、地方間では昼間のみ運転を行い、旅客列車の前に先導の偵察列車を運行するなど、安全に注意を払っています。

(戦闘に巻き込まれたら)
 車両1両はレイルウェイカノンのデータを参考し、「攻撃能力はない」「車輪でのみ移動する」「列車砲の代わりに「車体」があり、「○搭載=10体」を持つ」として扱うあたりでしょうか。
  「部位数が4つかあ。《投げ強化II》で部位3つまでなら投げられるのに、投げられないやこれじゃ」
  「列車投げる気でしたか(スカイシップのデータを安直に流用しなくてよかった)」
  ――グラップラーのプレイヤーとゲームマスター――

 
急行列車〈ゴケルブルク郵便号〉

機関車
一等寝台車
一等車
食堂車
二等車
二等車
二等寝台車
二等寝台車
貨物車(郵便車)

 キングスフォール〜ゴケルブルクを15時間で結ぶ、一等車と二等車だけで編成された急行列車です。貨物車にはおもに郵便を積んでいます。郵便を速く届けるために急行列車に積み込む事が多く、いくつかの鉄道会社で急行に相当する種別を「郵便(メール)」と呼びます。個別の列車は行先の名を取って「〜〜郵便号」として区別します。
 座席車はおもに昼行列車に使いますが、夜行列車でも短距離乗客用にいくらか混ぜて連結しています。
  「ようこそ、〈ゴケルブルク郵便号〉へ。
  まずは切符を拝見いたします」
  ――〈ゴケルブルク郵便号〉車掌――

 
急行列車〈ルアーナの雫号〉

機関車
一等車
一等車
ラウンジ・荷物車
食堂車
二等車
二等車
二等車
二等車

 キングスフォール〜オルファードを10時間で結ぶ急行列車です。朝に出て夕方に着く昼行列車のため、座席車のみの編成です。社交の場としてのラウンジと、乗客の手荷物用の荷物室を、1つの車両に併設しています。
  「久し振りの列車の旅ですわ」
  「そうですな、お嬢様」
  「もう。わたくしより年下なのに子供扱いはやめて下さる?」
  ――人間の令嬢とルーンフォークの(外見は老)執事――

 
長距離普通列車〈銅の駱駝号〉

機関車
一等座席寝台合造車
食堂車
二等車
二等車
二等寝台車
三等車
三等車
三等車
貨物車

 幹線を走る、二等車と三等車が主体の普通列車です。車掌は1人だけで、普段は後方に乗務して編成を監視します。貨物車に積むのは、おもに旅客の手荷物です。停車駅が多く、急行列車を退避したりする事もあり、時間は急行の2〜3倍ほどかかりますが、等級制であるため運賃は変わりません。
 普通列車の一等車には、座席部分と寝台部分を半分ずつくっつけた車両もあります。三等車には寝台仕様の車両はありません。
 一等車・二等車の座席指定の都合上、長距離列車には判別するための名前があります。かっこいい名前は代表的な列車に取られて、普通列車やローカル列車ではよく分からない名前になる事もしばしばです。
  「銅は分かるけど、らくだって何?」
  「砂漠地帯にいる動物さ。ちなみに砂漠っていうのは」
  ――森から出てきたばかりのメリアの冒険者と、依頼主のタビットの賢者――

 
シャトル列車〈スカイホエール号〉

機関車
一等車
二等車
二等車
三等車
三等車
貨物車(郵便車)
騎獣車
騎獣車
車運車
車運車
車運車
車運車

 グランティン大鉄橋を渡り、グランティン〜アルショニアを3時間で結ぶシャトル列車です。アルフレイム本土とアルショニ島を行き来する馬や馬車も運べるように、騎獣車と車運車を連結しています。

 
長距離貨物列車〈マナタイト号〉

機関車
機関車
機関車
貨物車×60
車掌車

 幹線の上限まで連結した貨物列車で、強力な機関車を3両使用しています。貨物は重量のある鉱石を専門に運んでいます。車掌は専用の車掌車に便乗して、機関車では足りないブレーキの操作をします。

 
混合列車〈朝露のしたたり号〉

機関車
二等寝台車
食堂車
三等車
三等車
貨物車
貨物車
貨物車
貨物車
※貨物車は随時増解結。

 幹線では旅客列車と貨物列車を別々に運行する事が多いですが、ローカル線の混合列車では、客車の後ろに貨車をつないで、駅ごとに貨物を出し入れしたり、駅あての貨物車を切り離したり、駅発の貨物車をつないだりします。手軽に食べ物を入手しにくい地域を運行する列車の場合、二等車の両数が少なくても、食堂車は必ずつなげています。ただし三等車の乗客の利用は想定しておらず、停車時間中に弁当を買うか、あらかじめ食べ物を持ち込むしかありません。
  「すみませーん。お客様の中に冒険者はいらっしゃいますかー?」
  ――典型的な冒険の依頼が発生?――

 
特別急行列車〈赤い霧号〉

機関車
給水車
一等車
一等車
食堂車
二等車
二等車
二等車

 高出力の魔動機関、大型で発熱が激しいマナクリスタル、冷やすための給水車を組み合わせた機関車を使った高速列車です。吹き出す莫大な蒸気が太陽の光に映えるさまを表現した列車名だと公式にはなっていますが、試運転中に襲撃したダークトロールと「接触」を起こして赤い霧のように粉砕したからだという噂があります。
  それはさすがに大げさな表現ではないかと思われる。衝撃は速度の三乗に比例するが、下記の計算上、ダークトロールを衝突で細胞まで破壊するためには時速200kmを超える事が必要だとされており――
  ――「〈赤い霧号〉の歴史」(『ドーデン鉄道マニアックス』288年4月号)――

 
偵察列車〈ジャイアントクラブ号〉

機関車
装甲車
貨物車
貨物車

 人族の地方と地方を結ぶ路線を回り、脅威を排除するための列車です。地方間の路線では、乗客を乗せた列車の前を走らせて、路線に異常が無いか見回り、運行を妨害する蛮族などを排除しています。
  「こいつに下位蛮族は引っ掛かる。頭の良い幻獣は避けて通る。上位蛮族は手出しせず、割のいい獲物をじっと待つ」
  ――とある武装鉄道員――

 
地方間列車〈ブラッドシー号〉

機関車
給水車
装甲車
一等寝台車
一等車
食堂車
二等車
二等車
二等寝台車
二等寝台車
三等車
三等車
装甲車

 ゴケルブルクからランドール地方の入口までを結ぶ列車です。ランドール地方は戦乱が多く不安定な土地柄で、ハルシカまで延長する計画は予定線上の諸国の激しい攻防の末に破綻してしまいました。ランドール地方へ向かう冒険者へ格安な移動手段を提供するため、冒険者ギルドが支援して、三等車が連結されています。
  「むしろ列車を通すためにランドール地方を征服」
  「無理無理」
  ――ハルシカを目指す冒険者パーティの二人――

 
地方間列車〈北の極星号〉

機関車
給水車
装甲車
一等寝台車
食堂車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車(冒険者ギルド貸切)
騎獣車
装甲車

 キングスフォールからヴァイスシティへ向かう、アルフレイム大陸最北の鉄道を走る列車です。冒険者ギルドの貸切車両を連結して、ギルド本部と外の地域との往来に使われる事もしばしばです。コルガナ地方内では、魔神の襲撃に備えて、イーヴとハルーラの高レベルの神官が必ず同乗しています。
  「ヴァイスシティまでの乗客死傷率は約1%です、ご安心ください」
  「十分高いよ! そして死者と負傷者の内訳は!?」
  ――グランドターミナル駅で見送るルーンフォークのメイドと、見送られる冒険者――

 
地方間列車〈ブルライトの車輪号〉

機関車
機関車
給水車
装甲車
一等寝台車
一等車
食堂車
二等車
二等車
二等寝台車
二等寝台車
貨物車
貨物車
装甲車
三等車
三等車
三等車
※三等車は区間限定。

 ドーデン地方のキングスフォールとブルライト地方のラージャハを結ぶ、アルフレイム大陸最長級の列車です。故障に備えて機関車を2両連結しており、人族の地方から離れた際の蛮族や幻獣の襲撃に備えて、装甲車に武装鉄道員を乗せています。列車本数が少ない区間では三等車も連結して、地域内輸送の需要に応じていますが、連結位置のせいで、「襲われると囮として切り離される」という噂が流れています。
  「変な噂を立てられるくらいなら、本数けちらずに増やせばいいのに」
  「マナチャージクリスタルが発掘できれば、本社の工場で機関車も作れるんだろうけどねえ」
  ――冒険者と機関士――

 
貴賓列車〈黄金竜の翼号〉

機関車
一等寝台車
一等寝台車改(貴賓車)
ラウンジ車
食堂車
二等寝台車
二等寝台車
展望車

 王族、大貴族、政府高官などを、随員とともに乗せる編成です(荷物は別仕立ての貨物列車で送ります)。貴賓車には冷暖房とシャワーも備え付けられています。折り返す際には、展望車も反対側に連結し直します。
  「急病の方をキングスフォールまで搬送、ですか!?」
  「予定変更だ! ダイヤ変更の連絡は任せた!」
  ――夏の休暇中だったマグノアの貴族と家臣――

 
宮殿列車〈翡翠のクジャタ号〉

機関車
機関車
給水車
一等寝台車
御料車
一等寝台車
展望車
ラウンジ車
食堂車
食堂車
業務用車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車

 マグノア草原国の移動宮殿列車です。外観も内装も統一感のある美しい編成は、遊牧民の王侯が所持していた移動天幕の現代版ともいえるでしょう。アミード王はこの列車で国内をしばしば巡幸します。
  「だからますます運動しないで体重が」
  「しーっ」
  ――宮殿列車を遠くから眺める牧夫の二人――

 
キングスフォール近郊通勤列車〈ウミネコ号〉

動力三等車
三等車
二等車
制御二等車

 動力と運転席が付いた客車を片方の先頭に、もう片方の先頭に運転席が付いた客車をつなげた、通勤用の列車です。キングスフォールグランドターミナル駅と近郊の衛星都市の間を結んでいます。
 ほかの大都市の郊外にも配備する計画はありますが、魔動機関とマナチャージクリスタルに小型で上質な物を使うため、あまり増備は進んでいません。
  「終車を逃せないから、酒場への誘いを断る口実にできるよね」
  ――郊外への最終列車に間に合った冒険者ギルド職員――

 
ローカル線用レールコーチ〈サンドウォーム号〉

動力二等三等合造車
小型貨物車

 ローカル線の列車の合間の乗客サービスとして、1両で走れるように設計した小型の魔動列車です(レールバスに相当します)。二等席は申し訳程度ですが、三等席も布張りになり、在来の客車より居住性が増しています。総括制御ができないため、複数を同時につなぐ事はできませんが、通常より小型の車両を1両牽引する事ができます。
  「通学列車にこいつを回したお偉いさんを呪いたい気分だ」
  ――子供の群れにもみくちゃにされる車掌――

 
高速列車〈グランガチ号〉

動力二等車
動力二等車
動力二等車

 動力客車で編成した高速列車です。魔動機文明末期に作られて遺跡から発掘された足回りに、現代に作られた車体を取り付けました。両端に運転台があり機回しの必要がなく、速度は速いですが、編成が短く、水の供給量が少なくて航続距離も短く、輸送量が中途半端なため、ドーデン横断鉄道の幹線で使うには持て余し気味で、短距離の急行列車や、新しく鉄道が開通する地方でのアピール用に回されています。
  「で、でもかっこいいし、小さなときにこの子を見てなかったら、ドーデンでみんなに会う事もなかったし」
  ――列車に夢を見てドーデン地方に降り立った冒険者――

 
貨物列車〈渦巻く砂塵号〉

機関車
漏斗車×10

 漏斗車(ホッパ車)は、土や鉱石などを運搬するための貨車です。魔晶石は、大きなものは貨物車に積み荷として載せられますが、小さすぎたり質が低かったりするものはまとめて漏斗車に流し込まれて、魔動機関の燃料やガンの弾丸の材料になります。

 
貨物列車〈夢見るキューブ号〉

機関車
コンテナ車×5
貨物車×5

 アルフレイム大陸では、魔動機文明時代の末期に、一部の地域で海運用としてコンテナが導入され、鉄道でも積み下ろしを簡略化するために採用されていましたが、統一規格ができる前に〈大破局〉が起こりました。現在では、コンテナを丸ごと積み下ろしできる魔動機がある駅や港でのみ、限定的に扱われています。

 
冷蔵急行貨物列車〈鹿の枝肉号〉

機関車
冷蔵車×10
車運車
騎獣車

 食肉を冷蔵して運ぶ貨物列車です。魔動機術を使った冷蔵車を新造するのが現在の技術では困難なため、通常の食肉の輸送は生きた状態で家畜車で行い、遠方の食肉や魚介類を冷蔵して運びます。冬にはドーデン地方の北部で氷を入手しやすくなるため、通常の有蓋車で氷を利用した冷蔵車が使えるようになります。
  鮮血海のウミザリガニサラダが美味だったなあ。いつか冒険者を雇ってランドール地方に行ってみたいけど……。
  ――若手の“鉄の代議”、豪商の宴会の帰りの魔動機車の中で――

 
地方間貨物列車〈蜜の葦号〉

機関車
機関車
缶車×30
車掌車

 缶車(タンク車)でアルコール製造用の廃糖蜜をはるか南方の地方から輸入するのに使われた列車で、運行が予定より遅延して発酵した糖蜜が缶車を爆発させて糖蜜が市街地に流れ込んだ“グランティンの糖蜜災害”の元凶でした。
  缶車のうち内容物の変質で膨張する恐れがある物品を輸送する際には、圧力調整弁を取り付けるか(噴出する物質が鉄道または人体に無害な場合に限る。)、缶内の冷却機能を取り付けること。
  ――ドーデン横断鉄道輸送規約第XXX条第XXX項のXX補則XX――

 
移民列車〈暁の希望号〉

機関車
四等車
四等車
四等車
四等車
四等車
四等車
貨物車
貨物車
貨物車
貨物車

 ドーデン地方で〈大破局〉後の混乱が収まった時期に、人族の居住地を再編するために、元難民を移民として送り出すのに使われた列車です。有蓋車に申し訳程度の改造をして、三等車扱いもできずに「四等車」として運行されたのですが、いくら当時でも悪評がひどく、移住が収まってからは貨物車に再編入されました。
  整備状態の悪い車両を「四等車」と呼ぶブラックジョークはこの時に起源を発するが、当時に生きた人族の苦難を忘れないようにしていきたい。
  (※エルフやナイトメアには存命の方がおられるかもしれない。当時の談話などの聞き取りに協力していただける方は、お便りを編集部まで)
  ――「暗黒期のドーデン横断鉄道」(『ドーデン鉄道マニアックス』300年10月特別号)――

 
移民列車〈真夏の窓号〉

機関車
給水車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
食堂車
貨物車
貨物車
貨物車
騎獣車

 現在の移民向け列車です。さすがに長旅に備えて車内で寝られるように寝台車を使い、貨物車と騎獣車で、家財と家畜を一緒に運びます。


☆市街列車など

 キングスフォール地下鉄やドーデン地方各都市の路面列車などです。

 
キングスフォール地下鉄〈動2000型〉

動力二等車
動力二等車
動力二等車
動力二等車

 キングスフォール地下鉄の標準的な編成で、全車両が動力車です。地上の鉄道より小さな車両4両を1ユニットとして、運転台はユニットの両端に付いています。〈大破局〉以後に修復された車両部品を寄せ集めて製造しているため、車両ごとにマニアなら判別できる程度の違いがあります。内装は一般鉄道の二等車より簡素で、長椅子に薄いクッションが付いています。
 〈大破局〉以前の地下鉄は一等車もありましたが、車内設備がそれほど変わらなかったため、車両も路線網も縮小した今は二等車だけで編成しています。
  「なんで地下鉄の明かりは、古そうな列車だと、線路の継ぎ目で一瞬切れるの?」
  「そういうものだとばかり思ってたから、いまさら言われても、ねえ」
  ――地下鉄に乗る二人連れ――

 
キングスフォール地下鉄〈動3000型〉

動力二等車
動力二等車
動力二等車
動力二等車

 編成の概要は〈動2000型〉と変わりませんが、こちらは比較的高性能な魔動機関とマナクリスタルを割り振った編成で、急行運転する系統におもに回されています。吹き出す水蒸気が激しく、冬は暖かく、夏は蒸し暑いとの評判です。
  〈動3000型〉が実際に〈動2000型〉より温度と湿度が高いのか試すために、温度計と湿度計を持ち、グランドターミナル駅の地下ホームに向かった。
  ――「キングスフォール地下鉄の急行運転」(『ドーデン鉄道マニアックス』295年1月号)――

 
キングスフォール路面列車〈100型〉

動力車
(付随車)

 キングスレイ国内の各都市で共通で使われている路面列車の車両で、1両で走れますが、動力を積んでいない付随車を1〜2両牽引して走る事もできます。路面列車の車両には等級はありません。
 「路面」列車とはいいますが、郊外では専用軌道を走る区間もあります。地下鉄の一部の路線は、路面列車が乗り入れる事ができます。
  「普通の列車は路面を走るの?」
  「あるらしいけど、路面だと速度出すと危ないからね」
  ――路面列車に乗り換える二人連れ――

 
ゴケルブルク路面列車〈300型〉

動力車
付随車
付随車

 3両編成の路面列車です。路面列車は路線上の曲線の半径が小さいため、通常の列車より小型の車両を使っています。この編成の運転席は片方だけで、終点ではループ線を使って折り返します。

 
グランティンフニクラー〈5・6型〉


客車
貨物車

 グランティン近辺の傾斜地を走る交走式ケーブルカーです。2つの編成を上部駅から井戸の釣瓶のように吊るして走らせています。ワイヤーはマナタイトを利用した非常に強度が高いもので、近隣のドワーフ部族が管理する工場で作り出しています。
  「き、切れませんよね、これ? 縄? 綱? ええと?」
  「まあまあ、ドワーフの技を信用しなさい」
  ――怖がるエルフと落ち着いたドワーフ――

 
ヒスダリア鉱山鉄道列車〈鉱10号〉

機関車
客車
客車
貨物車
貨物車
貨物車
貨物車
車掌車

 ヒスダリア一帯の鉱山で使われる鉱山鉄道の小型の車両の編成(の一例)です。運ぶ荷物が重い事を考慮して、線路の幅も一般の鉄道より狭くなっています。客車に乗せるのは鉱山の労働者で、通常の客は乗せないのですが、沿線の集落からの「便乗」を認めている場合もあります。
  「載せるのは魔晶石にマナタイト。まあ精錬前だけどよ」
  ――便乗する労働者――

 
フレジア方面林業鉄道魔動車〈エメラルドラクーン号〉

動力車
客車
貨物車
貨物車
貨物車
貨物車

 マグノア国内の鉄道駅と、フレジア国境沿いにある木材の集積地の間を結んでいる林業鉄道です(フレジア国内は通っていません)。動力車は人や貨物も少しだけ運べるのですが、通常は客車や貨物車を連結して走ります。集積地から鉄道駅へは木材を、逆方向は生活物資をおもに運びます。
  「あははは。列車だー。マジ乗りたいー。あははは」
  ――国境の向こうから列車を眺めるアジサイのメリア――

 
ヒスドゥールモノレール〈懸2-5型〉

動力車
客車
貨物車

 元ヒスドゥール大裂穴に走っているモノレールで、懸垂式と跨座式の両方があります。この編成は懸垂式で、終点のループ線で折り返す……のですが、路線が途中から使えないため、後退運転で元の駅まで戻しています。
 魔動機文明時代の路線の大部分はヒスドゥール浮遊連峰に「持って行かれ」ましたが、路線自体は機能する状態で残されているといいます。

 
ノーザンファング連山鉄道歯車式魔動車〈スカディ号〉

制御車
動力車

 登山鉄道の2両編成のラック式魔動車です。走行用のレールとは別に中央に歯を刻んだレールがあり、車両の歯車と噛み合わせて急勾配の路線を走ります。
  「冬のレジャーのためにこんなの作るのって、魔動機文明すごいよねえ」
  「ふふん」
  「一応、沿線の村も、対蛮族用の砦もあるんだからね?」
  ――雪山を行く冒険者達――

 
アルショニア狭軌鉄道〈スチームポッド号〉

機関車
一等二等合造車
食堂車
三等車
三等車
貨物車

 アルショニ島の内部を走る鉄道は、一般の鉄道よりやや小さな規格で作られていました。「カーブが多いから線路の幅が小さい方がいい」という理由だったらしいのですが、島外との直通ができないため、〈大破局〉で破壊された路線網をある程度復旧した現在、アルショニア政府は幹線を改軌する計画を立てています。
  「アルフレイム大陸本土から離れた地域の鉄道では、『曲線を曲がりやすい』『大きな車両を使える』などの理由で、大陸標準軌とは異なる、様々なゲージが採用されたのです。その最たる例はレーゼルドーン大陸の多脚歩行する列車で、それはもはや列車と呼んでよいものかと」
  「おー絶景ー」
  ――鉄道マニアの賢者と聞き流す仲間――

 
ハールーン馬車鉄道〈葦毛号〉


客車または貨物車

 ウルシラ地方に一般の鉄道はありませんが、ハールーンには馬が軌道の上の車両(大きめの馬車サイズ)を引く馬車鉄道があります。おもに首都の中と、川〜鉱山を結んでいます。
  「馬が出払ってるけど、ここは私のダウレスで!」
  「無茶言うな」
  ――焦るライダーと、突っ込むその仲間――

 
ハールーン馬車鉄道魔動車〈マギテック協会号〉

動力車

 馬車鉄道にハールーンのマギテック協会が持ち込もうとしている試作車で、マギテック協会の施設内で試験運用されています。これまで魔動バイクを改造して線路上を走らせた事はありますが、本格的な動力付きの車両を作るのは初めてです。
 なお、基本的に片方にしか進めず、バックすると見通しも悪く性能も落ちます。
  「誰だ、こんなの持ち込もうとしている奴は」
  「協会長です」
  ――西方からやってきた魔動機師と、マギテック協会職員――

 
ハールーン馬車鉄道操霊術車〈石人車号〉

客車
ストーンサーバント

 永久化されている発掘もののストーンサーバントに客車を押させています。魔術師ギルドの操霊術師が考案しましたが、餌や排泄の問題がないにもかかわらず、「無駄遣い」「量産できない」などの理由をつけられて、普及する兆しがありません。
  まさしく魔法文明と魔動機文明のマリアージュである。悪酔いしそうな。
  ――「大陸東部の秘境を走る」(『ドーデン鉄道マニアックス』301年1月号)――
    「とか書かれたじゃないですか。マギテック協会の協会長を笑えませんよ」
    ――魔動機文明語からウルシラ地方語に翻訳した紙と一緒に投げつける操霊術師の弟子――


☆特殊列車

 一般に利用される列車とは違う、特別な車両や編成です。

 
見本市列車〈ハーヴェスター号〉

機関車
二等寝台車
食堂車
貨物車
貨物車
貨物車
貨物車
騎獣車

 移動見本市用の編成です。手紙での通信販売の窓口も兼ねています。駅から離れた地域へは、騎獣か(貨物車に積んだ)馬車で向かいます。
 似たような編成の「移動百貨店列車」「移動サーカス列車」なども存在します。
  「移動図書館が欲しい。移動本屋でもいいから」
  「通信販売で我慢しろ。はい最新版のカタログ」
  ――遺跡を長期調査中の冒険者達――

 
医療列車〈赤三輪号〉

機関車
給水車
風呂車
二等寝台車改(病室)
二等寝台車改(病室)
医務車
医務車
食堂車(待合室兼用)
二等寝台車
騎獣車

 キングスフォールのライフォス神殿が所有して、ドーデン地方の辺境を巡回する、いわば移動病院です。機関車のマナクリスタルに発熱量が大きなものをあえて使い、患者の衛生を保つための入浴に利用しています。
  医療から遠い僻地に医療列車が巡回するようになり、幼児の死亡率は魔動機文明時代後期の水準まで下がった。ドーデン地方復興の端緒の一つである。
  ――『ドーデン復興三百年記念史』――

 
宿舎列車〈微笑むヤカン号〉

機関車
給水車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
食堂車
ラウンジ車
二等寝台車
二等寝台車
二等寝台車
貨物車

 集落から離れた場所での作業員の宿舎として作られた編成で、特別に改造された車両は含まれません。作業期間中は、機関車は暖房とお湯の供給のためにつながれていました。

 
遊牧列車〈羊の角笛号〉

機関車
給水車
二等寝台車
食堂車
貨物車
騎獣車
騎獣車
騎獣車
騎獣車
車運車

 マグノア草原国のとある部族で、家畜の群れを放牧地から放牧地へ移動させるために考案された列車です。確かに移動は高速化されましたが、都合のいい放牧地が側線のある場所にあるとは限らず、1年だけの利用でした。
 なお、放牧する家畜の群れが線路を横断する際に列車と衝突する事故は、魔動機文明時代からありました。ドーデン横断鉄道の幹線は、放牧ルートにあたる場所では橋を架けて立体交差にしていますが、支線までは手が回らず、「駅や信号所から列車へ通知する」「ダイヤと照らし合わせてから見通しの利く場所で渡る」などして対策しています。
  「花の咲く場所を追う養蜂列車のアイデアが社長から出たが、『駅を蜂だらけにするのは勘弁してくれ』と没にさせてもらったよ」
  ――鉄道会社の役員――

 
動力監査車〈インスペクター〉

動力監査車

 業務上の書類とか売上金とか視察する重役とかを乗せて走る車両で、車内には会議室、寝室、荷物室などがあります。鉄道会社直属の高レベル冒険者も同乗しており、外部からの襲撃に備えています。
  「前に監査車を襲ったドレイクがいてね、ああ、変身する間もなく殺られてたよ」
  ――鉄道駅の事務員――

 
給水列車〈ヴァンニク号〉

機関車
給水車
風呂車(ヴァンニクがいる)
給水車×10

 水の補給地点が乏しい路線の補給駅へ給水車を持っていき、空になった給水車を持ち帰る列車です(機関車の次に付けている給水車はこの列車自身用です)。当初は〈ウンディーネ号〉という名前でしたが、職員の福利厚生用の風呂車を管理する妖精使いがヴァンニクに気に入られ、列車名も変えました。
  「いらっしゃーい。お湯で綺麗にしてってね」
  ――住み着いているヴァンニク――

 
厚生列車〈ケットシー号〉

機関車
給水車
風呂車
理髪車
診療車
ラウンジ車
食堂車
二等寝台車
貨物車
貨物車

 職員の福利厚生用に、辺境の駅や信号所を巡回している列車です。ラウンジ車の主はちょっと大きめの猫で、「実は幻獣だ」「テラスティア大陸のミアキスという人族だ」などと言われています。

 
デュアルモード魔動車〈クラッシュベア号〉

控え車(無蓋貨物車)
DM車
貨物車

 保線用の魔動車で、デュアルモードにより線路の外を四輪車として走行できます。保線用編成は、前方に罠があった場合に囮にするための控え車を前に、保線用資材を積んだ貨物車を後ろにつなぎます。
  「思ったより普通だよね。変形合体とかするかと思ってたのに」
  「そういうのじゃないから。それよりこの先に蛮族がいるぞ」
  ――列車の運休日に便乗した冒険者と、運転をする保線員――

 
雪かき編成〈グレイリンクス号〉

ラッセル車
機関車
ロータリー車
機関車

 アンダファングトンネルやスルーザファングトンネルの入口方面で運用される雪かき編成です。雪が少なければラッセル車で雪を押し、多ければ先頭に付け替えたロータリー車で雪を飛ばします。

 
ストラスフォード移動神殿〈ヒバリの聖堂号〉

機関車
二等寝台車
食堂車
神殿車
貨物車
騎獣車

 “鉄道神王”ストラスフォードを祀る神殿です。鉄道会社では事業用車として扱われます。神殿車は内部に魔動機文明風の装飾がされて、祭壇にストラスフォードの肖像画が掛けられていますが、外見は普通の車両と変わりません。
 ほこらとして機能するため、ドーデン地方の外でも、移動神殿から半径1km以内ではストラスフォードのプリーストの消費MPが増加しません。
  「汝らの軌道に、よき駅のあらんことを」
  ――冒険者を祝福するストラスフォードの司祭――

 
プライベートカー〈クロツグミ号〉

一等寝台車改(プライベートカー)

 “鋼の元老”の一人が保有しているプライベートカー(私有客車)です。独立した給水や暖房を備え、ほかの旅客列車に併結して移動します。
  「景色の良さそうなところにある謎の側線は、“元老”さんお気に入りの場所だって噂だ」
  ――小さな駅の駅員――

 
キングスフォール地下鉄業務用車〈業9021型〉

業務用車

 1両で走行する業務用車で、職員の巡回、地下駅への物資の輸送、故障した編成の牽引、異常発生個所への冒険者の送り込みなどに使います。発掘された一等車を改造したものであり、座席の座り心地が好評です。
 地下鉄には秘密路線があり、最高議長をはじめとする政府幹部が非常時に使用するという噂も〈大破局〉以前からありますが、その真実は地底の闇の中です。
  「もし秘密路線があったとして、蛮族に利用されてたらヤバくね?」
  「まあ、そこまで関わる事は俺らには多分ないけどな」
  ――トンネルの先の未知のドワーフ部族との交渉に向かう冒険者達――

 
展望路面列車〈湖国の真珠号〉

動力展望車
展望車
制御展望車

 オルファードのルアーナ湖岸を走る展望路面列車です。夜にはレストラン車として、漁火を見ながら楽しいひと時を過ごせます。
 なお車両は中まで吹き曝しで、雨天や冬季には運休します。
  「ううー寒いー」
  「運転初日は、春とはいってもまだ寒いよねー」
  ――観光に来た冒険者達――

 
学校列車〈エコー号〉

機関車
教室車
教室車
教室車
診療車
教職員車
客車
貨物車

 森林鉄道の沿線には、学校が設けられていない地域も多くあります。そんな所を学校列車が回り、週に1〜2日の教育を行います。宿題は多いです。

 
軍用列車〈ティルグリスの爪号〉

レイルウェイカノン
機関車
水槽車
二等寝台車改(士官用)
食堂車(会議室兼用)
三等車改(兵卒用)
三等車改(兵卒用)
三等車改(兵卒用)
貨物車
貨物車
騎獣車
騎獣車
レイルウェイカノン

 ドーデン地方の“鋼の国家同盟”が精鋭部隊を急行させるための軍用列車で、レイルウェイカノンを両端に連結しています(レイルウェイカノンは機関車と総括制御して走ります)。兵卒用の車両は三等車を改造して、二層建てのスペースで雑魚寝できるようになっています。
  「詳細は二等軍事機密です」
  「ええー」
  ――マグノア軍広報官とグラスランナーの冒険者――
 ちなみに、レイルウェイカノンの「移動速度:90(車輪)」は、通常移動で32.4km/h、全力移動で97.2km/hに相当します。

 
軍用列車〈デザートスコーピオン肆号〉

バレンドルン改
シールンザーレィ改
スタースナイパー改
装甲車
装甲機関車
ザーレィドルン改
スタースナイパー改
シールンザーレィ改
バレンドルン改

 “鋼の国家同盟”の軍用列車で、戦闘用に編成されています。魔動機達は、装甲機関車と同じ編成に連結した状態では移動速度:90(車輪)として扱います。連結開放は1部位の補助動作で、再度の連結は1部位の主動作で行います。
  「男の子の夢を煮詰めたような編成だね!」
  「むしろ煮詰めすぎ……ていうか?」
  ――目を輝かせる冒険者と呆れる仲間――

 
装甲列車〈第七ロングウォール号〉

制御装甲車
装甲車
装甲車
装甲車
装甲機関車
装甲車
装甲車
装甲車
制御装甲車

 鉄道会社が保有する、拠点防御用の車両です。装甲車には射手や魔法使いが乗り込んで、矢狭間と銃眼から射撃攻撃を放ちます。むやみに長くしても乗り込む人数を確保できないので、もう少し短い編成でも運用できます。
  「列車自体は武装してないから、民間での兵器所持制限に引っ掛からない。いいね?」
  「アッハイ」
  ――鉄道会社の技師と共和国政府の検査官――

 
強襲列車〈フロストパンサー号〉

動力二等三等合造車改(士官・兵卒用)
小型騎獣車

 ローカル線用レールコーチを改造した軍用列車です。冒険者パーティ2〜3つ程度の規模の部隊で、鉄道に危険を及ぼす野盗や蛮族などを強襲するために作られました。総括制御が可能で、複数を連結して走る事もできます。速力は大幅に強化されていますが、車体の耐久力は普通のレールコーチと変わりません。
  「速度に任せて蛮族の群れを轢き潰したことがあったけど、足回りが調子悪くなってねえ。整備士に散々怒られたっけ」
  ――共和国軍の若手の士官――

 
装甲列車〈クーシー号〉

動力装甲車

 ドーデン地方の外でおもに使われる、警備用の車両です。装甲車に積んでいる魔動機関の出力では重い車体を走らせるのに不足するため速度が遅く、速度の高い列車が多数走行する路線では使えません。

 
軍用列車〈グランティンの躍動号〉

レイルウェイカノン
レイルウェイカノン
動力装甲車改
動力装甲車改
動力装甲車改
レイルウェイカノン
レイルウェイカノン

 レイルウェイカノンと一体で運用するため、動力装甲車にも多脚歩行機能を付けた軍用列車です(動力装甲車は「「部位:列車砲」の代わりに「部位:車体」(攻撃能力の代わりに「○搭載=10体」)を持つレイルウェイカノン」として扱います)。線路がない所でも移動できるため、戦術上は非常に優位になるでしょう。
  「キモいです」
  ――連結部をうねらせながら多脚歩行する姿を見た冒険者――

 
軍用列車〈サンダーバード号〉

装甲機関車
カーグナー(ドルン×2搭載)
カーグナー(バルバ×2搭載)
カーグナー(バルバ×2搭載)
カーグナー(バルバ×2搭載)
カーグナー(バルバ×2搭載)
カーグナー(バルバ×2搭載)
カーグナー(ザーレィ×2搭載)

 カーグナーにバルバを大量装備して空襲を行うという、シンプルなコンセプトによる軍用列車です。バルバの炸裂弾は炎属性のため、ドワーフ戦士が乱戦に巻き込んでから炸裂弾を投げ落とすという戦法が取られています。デグカーグナーにグルバルバを積んだり、ラングカーグナーにマリスバルバを積んだりした上級版も考案されていますが、機数を揃えられないため実現していません。

 
魔術師ギルド列車〈野外教練号〉

機関車
二等寝台車(教師・職員用)
二等寝台車(生徒用)
二等寝台車(生徒用)
二等寝台車(生徒用)
食堂車
ラウンジ車(講堂)
二等車(教室)
二等車(教室)
貨物車
貨物車

 教師と生徒達が鉄道沿線の開拓地へ出向いて野外教練を行うために、魔術師ギルドが一時的に編成していた列車です。専用車両ではなく、一般の車両を転用しています。
 マギテック協会や冒険者養成学校も、似たような目的で貸切列車を走らせるかもしれません。
  「懐かしいよねー。魔術師ギルドの学生時代」
  「“壁の守人”にはそんな暢気な時はなかったっす」
  ――思い出にふける冒険者達――

 
囚人護送列車〈法の天秤号〉

機関車
装甲車
聖堂車
二等寝台車改(看守用)
食堂車(会議室兼用)
護送車
護送車
護送車
護送車
装甲車

 キングスレイ政府が所有する列車で、囚人や蛮族の捕虜を護送するための編成です。対蛮族用に〈守りの剣〉を載せた聖堂車を編成の中に含んでいますが、存在は極秘であり、〈守りの剣〉を安置した部屋以外は全く同じ構造の看守用車両と不定期に入れ替えています。
  「車番も極秘の謎の編成……あれにはきっと、“悪路魔人”どのも喜ぶ人族の秘宝が!」
  ――ある蛮族の壮大な勘違い――

 
蛮族列車〈ドレイクの息吹号〉

機関車
一等車(上位蛮族車)
食堂車
二等車(名誉蛮族車)
三等車(下位蛮族車)
三等車(下位蛮族車)
貨物車(奴隷車)

 蛮族領域に取り残された列車を、上位蛮族が名誉蛮族やダークドワーフに動かさせているものでした。冒険者の襲撃により機関車が破壊されたため、現在は運行していないものと思われます。
  「くっ……我々を倒しても、必ずや第二第三のバルバロストレインが」
  「あーはいはい」
  ――倒されたバジリスクと倒した冒険者――

 
迷宮列車〈黄昏からの呼び声号〉

機関車(制御できれば列車ごと帰還)
展望車(野外環境。ボス戦!)
一等車(謎掛けで突破するか、力で突破するか)
食堂車(どこからともなく補給される水と食料)
二等車
二等車(謎の乗客)
業務用車(業務用魔動機)
三等車
三等車─プラットホーム(不定期に停車して、すぐ発車する)
貨物車(宝箱)

 列車に乗客が持ち込んだ魔剣が“魔剣の迷宮”を発生させて、列車そのものが迷宮になりました。アルフレイム大陸のどこかを走り続ける迷宮列車は、どこかの路線、どこかの駅で、不意に冒険者を呼び込むかもしれません。
  「窓の外に出たのね? 超高速で放り出されて君は失われた」
  ――ゲームマスター“三度目の正直”――
 なお、“魔剣の迷宮”が列車内に展開された場合の範囲と実際の大きさは、事例により異なります。車両1つの中に迷宮が作られたり、コンパートメント1つの中に迷宮が作られたりする事も、ないとは言い切れません。逆に列車内だけでは収まらず、駅ごと巻き込んだ“魔剣の迷宮”も報告されています。

 
魔神列車〈ラーリスの憤怒号〉

機関車(魔界と接続してエネルギーが流入。〈奈落の核〉はどこに?)
儀式車(魔神達が儀式中)
一等車(魔神使いの死体)
食堂車(魔界の食べ物。人族には有毒)
二等車(無人……無魔神?)
二等車(乗客の魔神)
供物車←入口
三等車(乗客の魔神)
三等車(片隅で怯える下位蛮族)
異界獣車(アザービースト)

 列車が“奈落の魔域”に飲み込まれたのか、“奈落の魔域”が列車を作り出したのか、定かではありません。【レスキュー・フロム・シャロウアビス】で“奈落の魔域”から救出されたグラスランナーのスカウトによると、魔神達は列車を持ち込んで魔界に帰る手段を探しているらしいとの事でした。“奈落の魔域”自体は移動してしまい、行方知れずになっていますが、魔神列車の破壊または停止に懸賞金が掛かっています。
  「窓は開かない」
  ――ゲームマスター“だから三度目はないとあれほど言ったのに”――
 なお、“奈落の魔域”も範囲の大きさは様々です。

 
魔導列車〈デュランディルの星々号〉

動力一等寝台車
動力ラウンジ車

 魔動機文明時代に魔導師が(秘密裏に手を加えて)作り上げた列車で、外見は動力がないはずの客車でありながら、魔動機関を使わずに、台車に推進能力を与えて走ります。魔動機術によらない走行能力を持つため、〈大破局〉の際には冒険者ギルドに助力して走り回ったそうです。「幻覚で普通の客車に偽装する」「非物質化してほかの列車をすり抜ける」などの能力があるといわれますが、その実態は定かではありません。
  「どうしてその労力で、瞬間移動のポータルや飛行する乗り物を作らないのかって?
   だって鉄道が好きだもの」
  ――魔導列車を作り上げた魔導師――

 
神聖列車〈無限の軌道号〉

機関車
客車
客車
客車

 “鉄道神王”ストラスフォード自らが運転するという、伝説上の列車です。機関車も客車もストラスフォードが初めて実用化した初期タイプのものですが、神力により想像できない速さで走ります。それだけでなく、光の線路を作り出して空をも走るといいます。
  神位に昇ってから作られた車両を「ストラスフォードが開発した車両」に含むのかは、今も熱い論争となっているのは、読者の皆様もご存じだろう。
  ――「ストラスフォードが開発した車両」(『ドーデン鉄道マニアックス』250年7月号)――

 
試作高速列車〈アルフレイムの自由号〉

制御一等車
食堂車
動力二等車
動力二等車
動力二等車
動力二等車

 魔動機文明時代末期に開発されていた魔動列車で、最先端の高出力魔動機関と高品質マナチャージクリスタル、マナタイト合金製の軽量高強度構造の車両を使い、華々しくデビューする――はずでした。〈大破局〉で開発は中断され、キングスレイ国内の鉄道遺跡で発掘されるのを待っています。
  「        !」
  ――あなたの喜びの声――


◇アルフレイム大陸の鉄道駅の設備

 魔動列車の駅について、ありそうな設備を列記してみます。
 テラスティア大陸に多い(というか多くなった)魔航船の空港の描写にも関係あるかもしれません。

 
・駅の立地
 鉄道駅は、魔動機文明の中期までにできた街ならその外側に沿った場所に、後期以降にできた街ならその内側にある事が多いです(魔動機文明の後期に拡張され、〈大破局〉でも被害が小さければ、旧市街と新市街の境界線辺りに立地します)。都市計画で中まで乗り入れる線を作ったり、地形の都合で近くに駅を作れなかった場合など、例外は多々あります。大きな街なら複数の駅があり、方面別や鉄道会社別に使い分けています。
 大都市以外では、できるだけ直線を走り、複数の街や村から使いやすい場所に設置している事が多いです。
 人族の集落から隔絶している場合でも、水の補給地点や列車の行き違いを行う場所などに、駅や信号場を設ける事があります。鉄道駅から周辺の開拓が進み、新たな集落の中心になる事もあります。
  「え、えーと、駅で待つとは言ってたけど、駅のどこで待てばいいんだろ?」
  ――キングスフォールグランドターミナル駅で迷う冒険者――

・駅前
 駅の正面は広場になっており、大きな街路や街道へ接続する道につながっており、馬車(辻馬車、駅馬車)や路面列車へ乗り換える事もできます。
 小さな駅の場合、駅前の広場も小さく、極端な場合は最寄りの集落につながる一本道しかない事もあります。列車の行き違いや水の補給のためだけにある信号所や、エルフやメリアの集落しか近場にない駅などだと、道すらない場合もあるかもしれません。
  「いやあ、村に行こうとして深夜に降りた時の絶望感」
  「真語魔法を覚えるか、魔動機師になるか、ティダンに入信しろよ」
  ――行商人と口の悪い村人――

・入口
 駅に入るとホールがあり、切符売り場、改札、その他の施設があります。
 ですが、そこまで揃っているのは大きな駅だけです。小さな駅では切符売り場と改札を兼ねた駅員用の小屋だったり、極端な場合にはただの線路沿いの空き地だったりします。

・切符売り場
 魔動機文明時代の地下鉄では自動券売機を使っていましたが、今のキングスフォール地下鉄では貨幣状のトークンを使っています。郊外鉄道や横断鉄道では、本数も乗客もそれなりなため、切符売り場で駅員が紙の切符を売っています。

・乗客案内
 よほど小さな駅でない限り、駅の到着・発車時刻表が目立つ場所にあります。本数が少なく、なおかつ規模が大きな駅では、発車案内板を駅の中に掛けて乗客を誘導しています。案内放送はありませんが、発車に合わせてベルを鳴らしたりします。
  6:57キングスフォール 〈ザリガニ号〉二等・三等 停車駅は表を参照
  13:46キングスフォール 〈オオカミウオ号〉二等・三等 停車駅は表を参照
  17:22キングスフォール 〈コカトリス号〉二等・三等 停車駅は表を参照
  ――無人駅の上り列車発車時刻表――

(列車のダイヤはどこまで厳密なのか)
 列車のダイヤの厳密さは、はっきり言ってしまえば「本数による」です。ドーデン横断鉄道の幹線のように本数が多ければ分刻みでもおかしくありませんし、支線のダイヤも細かく設定されているでしょう。1日1本とか1週間1本とかなら、数時間遅れでもたいした実害はありません(と言い切る)。
 なお、蛮族などのアクシデントは僻地ほど高く見込んでいるため、余裕時間も多めに取っています。

・改札
 自動改札は、「トークンを入れるとバーが回る」程度のものが存在します。駅構内に入るのに切符が必要だったり不要だったり、地方によって違いはありますが、ドーデン地方では有人改札があります。乗客の少ない小さな駅では改札がなく、車掌が切符を売ったり回収したりする場合もあります。

・乗客用施設
  待合室(大きな駅には一等客用の特等室もあります)
  売店(携帯食、飲み物、長距離旅行用の雑貨、ガイドブックなど)
  食堂(地元の名物を取り揃えています)
  宿屋(長距離列車を乗り通すのは体力にこたえるので、身体の弱い人は途中で宿を取ります。本数が少ない路線(1日に数本とか、特定の曜日だけ運行とか)を乗り継ぐ休憩用にも使われます)
  神殿(ストラスフォードなど。診療所も兼ねたり)
  浴場(大規模な駅で使うマナチャージクリスタルの冷却水でお湯を作ります)
  冒険者ギルド支部(鉄道会社が依頼を出します)
 などがあります。キングスフォール/グランドターミナル駅やゴケルブルク/中央広場前駅のような大きな駅では一通りそろっていますが、小さな駅では待合室があれば上々です。
 地下鉄の駅に付属する乗客用施設は売店くらいですが、大きな駅は地下街(ドワーフやレプラカーンの街)につながっています。

・管理用施設
 信号の管理、線路のポイントの管理、列車との通信設備(腕木式信号や手旗信号、まれに魔動機術通信)、駅員や乗務員の休息施設、魔動機で使用する屑魔晶石の倉庫、給水施設、車庫などがあります。

・線路
 ドーデン横断鉄道の幹線や主要な支線は複線、それ以外の路線は単線です(単線では、列車は交換施設で行き違いします)。大きめの駅では、追い抜きができるように待避線が、貨物扱いや車両の留置に使うために側線があります。
 路面列車は本数が多い路線では複線、本数が少なければ単線ですが、道路の幅にも左右されます。地下鉄は複線ですが、魔動機文明時代の路線の一部は複々線だったという伝説があります。
 (路面列車以外の)線路の横断は、踏切や立体交差を使います。魔動機文明時代に設置されて自動で警報や遮断機を動かしてくれる踏切もありますが、〈大破局〉以後に設置された踏切は、有人踏切でなければ警報もない危険な物です。
  「くっ、小癪な冒険者どもよ。見ていろよ必ず」
  フアーン! フアーン!! フアアアアアーン!!!!
  ――妖精魔法【エントラップ】で拘束状態のドレイクと、背後から迫る列車――

・プラットホーム
 地下鉄では高めのプラットホームがありますが、それ以外の鉄道ではプラットホームが低く、車体に付いたステップで乗り降りします。路面列車ではプラットホームがない場合もあります。
  「フラッグストップ、知ってますか? 通過予定時刻の5分前までに、ここのポールの旗を上げてください」
  ――辺境の村の少女――

・貨物施設
 一般の鉄道では駅に貨物施設もあり、旅客と同等に重要です(特に、水運に頼れない立地では)。倉庫とか厩舎とか波止場とかがあり、馬車や船との荷物の積み替えが行われます。

・国境
 プレイ上はあまり意識する必要はありませんが、国境駅では検問があります。国境上に駅がない、または直接国境を接していない(地域間が離れている)場合は、国境に近い駅で検問を行います。検問は同盟国同士だと緩く、疎遠な国同士だと厳重な傾向があります。ドーデン横断鉄道では(沿線諸国が同盟関係にあるため)通常は検問を行いません。冒険者の所持品については、それが個人用・パーティ用資産と認められる場合、無税扱いになります。
  「鉄道の検問で困った事ねえ……魔動機文明時代のきわどい絵物語を調べられたくらいかな」
  ――冒険者(匿名希望)――

・駅の防御施設
 駅が街の中へ入る場合、街壁には門があります。列車が走る時だけ門を開けて出入りするか、昼間は常時門が開いて夜間だけ開け閉めするかは、土地により異なります。
 駅が街の外にある場合、施設部分が柵や壁で囲まれています。だいたいその地域の平均的な農村の防備と同じくらいです。

・廃駅
 〈大破局〉で廃線になった駅や、復興後に放棄された駅、需要の減少で廃止された駅などです。たいていの場合はそのまま朽ちるに任されるのですが、住居、宿屋、役所、馬車駅などに転用される場合もあります。
  「廃駅か……水場が生きていればいいんだけど」
  ――鉄道の廃線沿いを歩く探し屋――

・廃線
 新線の開通や需要の減少、災害や〈大破局〉で利用されなくなった線路の跡です。レールは余裕があれば取り除かれますが、枕木やバラストはそのまま残されます。橋やトンネルが残るため道路として再利用されたり、そのまま放置されたり、蛮族が間道として利用したりします。
  「トンネル! 入口で野営しよう!」
  「雨風をしのげるからなのか、暗いのが怖いのか、どっちかな?」
  ――魔動機文明時代の路線を再開発するために旅をする冒険者パーティ――

・鉄道と街道
 鉄道ができると、並行する街道は需要が減ります。宿場町や街道沿いの宿屋が廃れたり、ひどい場合は街道が放棄されてアルフレイムの大自然に飲み込まれたりします。ただし、鉄道で輸送できない大型の貨物を運ぶために生き残る場合や、鉄道駅ができなかった集落への交通路として生き残る場合もあります。
 鉄道路線から分岐する街道は、そちらに沿っても鉄道ができたりしない限り、鉄道経由で往来する交通量が増えて栄えます。鉄道駅の前へ向かうように付け替えられる事もあります。


『ソード・ワールド2.5』:(C)北沢慶/グループSNE/KADOKAWA

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